公開授業行われる

hamano2004-11-19

6限の「経済史」は公開授業となった。加えて、今回はビデオ撮影の対象にもなっているので、5限に打ち合わせ、7限には授業後のインタビュー撮影などもあった。

通常の授業は普通教室で行うが、今回はe-learningシステム「CEAS」http://www.kansai-u.ac.jp/gp2004/index.htmlのデモンストレーションがテーマなので、パソコン教室に移動して行なう。このシステムの特性を生かすため、わざと複数の学生には、自宅ないし他のパソコン教室から授業に参加してもらった。また1名の学生をTA役に指名し、教室のやり取りをチャット画面を使って流すことも試してみた。授業の流れは次の通り。

  1. 自宅自習を想定し、各自、コンテンツの閲覧を指示し、質問に対応。(30分)
  2. 小テスト。ただちに採点し、問題ごとの正答率をグラフでスクリーンに映して解説を行なう。(20分)
  3. FAQとして蓄積したものからいくつか選んで紹介。(10分)
  4. これまでのCEASの利用実績をグラフで表し、授業への出席率との相関を報告。e-learningシステムを入れると、自宅での学習で十分と考え教室への足が遠のくのではないかという危惧があるが、使用履歴の分析からは出席率が高い学生ほどCEASを利用しており、その率が8割を超えると特に高まるという結果が示された。(10分)
  5. 質疑応答。公開授業を参観した教員からは、講義資料(ノート)の公開を行うと、学生がノートを取らなくなるのではないかという質問が出たが、学生の反応は逆で、ほとんどの学生は自分でノートを取っている。中には、そのノートを講義資料と照らし合わせて確認しているという学生も少なからずいたのには驚いた。(20分)
  6. 授業の感想をCEASのFAQを使って書いてもらい(以下、いくつか抜粋。一部、編集を加えた)、書き終えた学生からログアウトして終了。

・パソコンの前で受けるテストが、今までにない形式なので、もっと取り入れていってもらいたいです。あと、講義ノートの画面ももっとカラフルにしたり、図や写真などを載せて見やすくなっていったらいいと思います。

・履修してない科目でも、他大学の授業でもCEASを使って覗けるようになればいいと思います。論文を書くときの参考にもできますし、同じ名前の科目でも先生によってやることが全然違いますし。一般の人にも公開してくれるような授業があってもいいのではないでしょうか。

・システムをいかに授業合わせるか、または授業をいかにシステムに合わせるかは、難しい課題だと思います。今後のノウハウの蓄積が財産になると思います。あと、やはり自宅にインターネット接続環境がある人と、そうでない人とのギャップをいかに埋めるかも今後の課題だと思います。

・今日やったテストのようなやり方で勉強したら頭にはいりやすいと思った。他の人の質問とその回答を見るのはなかなか面白かった。

・このようなネットを使った講義ではネット上にノートが掲示してあり、はじめは学生が講義に欠席することを助長しないかと思いましたが、今日の先生の説明で決してそのようなことはないということがわかりました。

・僕が一番このシステムで便利だと思うこと、またよいと思うところは授業後にFAQを見ることです。それぞれの意見を発信することで今まで学習したことへの理解をより深めれるよいチャンスがこのCEASにはあると思います。今回の講義でもクイズ感覚のテストで気軽に復習できたのでとてもCEASのような学習支援は便利で楽しいものだと思いました。

・今日CEASのいろんないままで知らなかった機能も知ることができてよかったです。この1回の授業を通してまたアクセス数も増えて充実してくると思うので、これからどんどん利用していきたいと思います。

・テストの結果はいまいちだったので、家に帰って復習しようと思います。今までは自宅でCEASを使うことはほとんどなかったのですが、今日の授業を受けて、これからは使ってみようという気になりました。こういった便利な機能がいろんな授業に使われていってほしいと思います。

なお、この結果は、後日編集して大学のFD委員会からビデオの形で公開されることになっている。