信州大学のe-learning

今回のシンポジウムは、現代GPでe-learning部門に採択された電通大、信州大の関係者をお招きして、各大学の取り組みを報告するものだったが、とりわけ信州大学の取り組みには感銘を受けた。

信州大学の取り組みは、「信州大発"学びの"ビッグバンプロジェクト」http://sugp.int-univ.com/xoops/というタイトルである。大学院の情報工学での取り組みであるが、発想がすごい。すべての講義内容が一般に公開されていて、「モグリ学生」大歓迎だそうだ。某有名企業では、社員研修にこの教材をフルに利用しているという。

一方、正規の大学院生は毎年70名程度入学するそうだ。今や、国立大学とはいえ案外授業料は高い。2年間で130万円くらいなので、「軽自動車を買うくらいのメリットがないと学生は来てくれない」と考えるそうだ。こういう発想はすごい。

e-learningだからすべてネットでということでは必ずしもないそうだ。たとえば、基盤に半田ごてで部品を取り付けるというような実習では、キットを開発して宅急便で送るという。台所で、手に軽い焼けどをしながら組み立てた主婦もいたというから驚いた。肝心なことは、いつでもどこでも学べるということなのだという。

学びのビッグバンというタイトルに偽りはないと感じた。国立大学がここまでやるのか、とかなりの衝撃を受ける報告であった。