われら愛す

われら愛す 憲法の心を歌った “幻の国家”

われら愛す 憲法の心を歌った “幻の国家”

「あ、懐かしの あの曲だ!」の帯タイトルに惹かれて購入。昭和28年に寿屋(現・サントリー)が新国民歌として公募し、一等に選ばれた曲。当時は、君が代に代わる歌にしようという運動もあったようだが、いつしか歌われなくなり人びとの記憶から消えたのだという。

私はこの曲がさかん歌われた時代には生まれていなかったのだが、タイトルを見て、すぐにあの「懐かしの曲」だと思い出した。その訳は本書を読んで初めてわかった。この曲は私の通った中学校の昭和28年当時の音楽教師が作曲した作品であり、私にこの曲を教えてくれたのは、その後任の音楽教師であったのだ。

本書は、「君が代・日の丸問題」を考えるにあたっても、有益な視点を提供する本だろう。付録CDには合唱とピアノ伴奏が収録されていて、今日は何回も聴き返した。

岐阜大学教育学部付属中学校では、この曲を愛唱歌として歌い続けているという。生徒の合唱がウェブサイトから聴くことができるhttp://www.fuzoku.gifu-u.ac.jp/chu/index.html