日本経済思想史研究会@米沢

ラビナ氏講演

夜行バスは予定より早めに山形駅に到着。JRに乗り換え、米沢へ。15万石の城下町にしては思ったよりのどかな景色の町である。

学会は米沢城址公園の一角に最近できた「伝国の杜」で開催される。少し早めに着いて待っていると特別講演者のマーク・ラビナ*さんご夫妻もすぐに到着された。昨年出版した翻訳の関係で、この3年くらい頻繁にメールのやり取りをしていたのだが、実際にお会いしたことはなく、まずは初対面のご挨拶。

(*発音はラヴィーナが正しいが、覚えにくい表記となるため日本では「ラビナ」で通されている。そのため、翻訳書でもご本人の希望で「ラビナ」とした)

今回の講演は「世界史の中の上杉鷹山―『名君』の概念について」と題し、まず「名君」の条件について検討した上で、このような「名君」はけっして東アジア固有のものではなく、たとえばプロイセン国王のフリードリッヒⅡ世にも共通した特徴があるとする大胆な仮説を提示された(13日付の『山形新聞』に紹介記事あり。しばらくすると新聞社のウェブサイトhttp://www.yamagata-np.jp/から記事が読めるはず)。近々、本格的な論文の形でも発表されるそうなので、議論の行方を注目したい。なお、詳細は大東文化大学の中村宗悦さんのブログを参照http://chronicle.air-nifty.com/historical_amnesia/2005/06/post_874f.html

昼休みには「上杉砲術隊」演武が行われる。火縄銃(ただし空砲)の発射を見たのは初めてで、音のすごさに驚いた(動画あり:456KB。再生できない場合、右クリックでファイルを保存してから開く→http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~hamano/hinawaju.mpg)。

学会終了後は、オプショナルツアーで開催中の「上杉謙信展」を学芸員の方の解説を聞きながら見学。夜は、米沢に1泊する。