刀狩り

刀狩り―武器を封印した民衆 (岩波新書 新赤版 (965))

刀狩り―武器を封印した民衆 (岩波新書 新赤版 (965))

秀吉の刀狩りによって庶民は武器をすべて没収されたというのはまったくの誤解で、武器は所持していてもその「使用」を封印されたというのが事実だと筆者は述べる。まさに目からうろこの落ちる本である。

数量的なデータもこの点を裏付ける。戦前日本にあった刀は実に500万本以上であり、3世帯に1本の刀があったという。

封印されたはずの武器が幕末にはかなり使用されたという事実もまた、幕末史を考える上で見逃せない点である。