国家の品格

国家の品格 (新潮新書)

国家の品格 (新潮新書)

アメリカに留学する前、いくつか留学記を読んでみたがその中でもっとも感激した本が藤原正彦氏の『若き数学者のアメリカ』だった。もうかなり古典的な本になってしまったが、アメリカに留学する学生には必ず推薦することにしている(古本屋で安く仕入れておき、餞別に渡すこともある)。

藤原氏の本は、あらかた読んでいるが、最近でた『国家の品格』は、講演記録をもとにしたもので、一気に読んだ。アメリカ留学を経験した著者であるが、

今のアメリカに、手前勝手なナショナリズムはあってお「品格」はありません

とこきおろす。そして、日本にとって大事なことはグローバル化の波に屈せず、「孤高の日本」をめざすことだと説くのである。