白洲次郎 占領を背負った男
- 作者: 北康利
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/07/22
- メディア: 単行本
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著者はもともと白洲家のルーツである三田(藩)の研究家。そのため、白洲家を通して見る日本の近代史の本としても興味深く読んだ。
いくつか印象に残ったエピソードを上げると、
- 「象徴天皇」の象徴とは白洲がとっさに考えた訳語であった。
- サンフランシスコ講和条約における吉田首相の演説は直前に白洲が日本語に変えさせた。
- 白洲は(実現しなかったが)基地のない日本という構想までGHQに提案していた。
白洲次郎の旧宅(「武相荘」[=無愛想]は公開されているhttp://www.buaiso.com/)は町田市鶴川にあるが、実家の一駅先で、このあたりは何度も通ったことがある。農夫姿の白洲とすれ違っていたのかも知れないなどと考えながら読み終えた。
今週号の『週刊現代』に「白洲次郎の生涯:昭和を駆け抜けた怪男児」という特集があり、写真がたくさん載っていたので、これも買ってみた。