天皇の日本史
- 作者: 武光誠
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2007/05/01
- メディア: 新書
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それで思い出したのは、アメリカの大学で日本史の授業を聴講したとき、クラスにおける最初のは、「日本にはいくつ王朝があったか?」であった。正解は1つ、つまり真偽は別として「万世一系」という概念(神話)を理解することがその出発点となっていた。
一読して感じたのは、天皇制は歴史とともに少しずつ性格を変えた、意外なほど柔軟なシステムであったこと。そのことが、天皇が地位を保ち続ける最大の理由ではないか、ということである。
中世鎌倉時代の武士が必ずしも幕府に服従していたわけではないといった新しい事実などの紹介もあり、日本史を通して復習するにも便利な一書であった。