江戸っ子はなぜ蕎麦なのか?

江戸っ子はなぜ蕎麦なのか? (光文社新書)

江戸っ子はなぜ蕎麦なのか? (光文社新書)

東京に出張すると、なぜか蕎麦が食べたくなる。関西にもうまいものはたくさんあるが、どうしても蕎麦は濃口しょうゆのつゆでいただく東京のそばに限ると、なんとなく思ってしまう。

その「江戸っ子は蕎麦」という概念がいつできたのか。各種の資料をもとにそれが江戸中期だということが立証される。この時期、具体的には田沼期というものは文化史的にもっと見直すべきなのだろう。

とにかく、蕎麦のことなら、ありとあらゆることが書いてある本だ。新書なので索引がないのが不便だが、その分、目次が細かくできているので、ここを使うと蕎麦事典としても使えそうだ。

ところで、本書を読むと、蕎麦が無性に食べたくなってきた。次回の東京出張が待ち遠しい思いを抱きながら読了。