楽しみな「福澤諭吉展」(2009年1月10日〜)

hamano2008-11-10

<お知らせ>
このブログ(および研究室ウェブサイト)は、2009年に開かれる「福澤諭吉展」応援団の1つです。応援団については、下記をご覧ください(2008.12.12)。
http://www.fukuzawa2009.net/cheergroup/

土曜日の式典、日曜日の連合三田会(同窓会総会)と慶應義塾150周年のメイン行事もつつがなく終了したそうだ。両日ともあいにくの雨で、かなり寒かったようだが、日吉キャンパスには多くの塾員が集まり、大盛況だったと出席した知人から聞いた。

一連の行事の最後を飾り、年明けの1月10日からはいよいよ「福澤諭吉展」が東京国立博物館からスタートする。100周年でも同じタイトルの展覧会が開かれ、また生誕150年など節目の年にもたびたび開かれたが、今回は出品されるものも多く、また東京のあと、福岡、大阪も巡回するので、全国から観衆を集めそうだ。展覧会のウェブサイトを見ると、今回の出品案内が紹介されている。中でも以下の出品は特に興味を引いた。

●山口良蔵宛書簡
初公開。まさに今回の目玉となる一品である。本書簡は福澤が蘭学塾を開いた直後に友人の山口に宛てたもので、つぎの有名なことばがある。

僕は学校の先生にあらず、生徒は僕の門人にあらず、これを総称して一社中と名(づ)け

福澤も生徒も、共に学ぶものとして上下なく1つの社中をつくるという建学の理念がすでにあるわけだ。

早慶戦開始の挑戦状
これもあまりに有名。野球の早慶戦早稲田大学野球部から慶應義塾野球部への1通の挑戦状に始まる。現物を見るのは初めてだ。

●オールドノリタケ ディナーセット「SEDAN」
1904年創業の「ノリタケ」は、試行錯誤の末、1914年日本で始めて硬質白磁の大量生産に成功した。その最初のディナーセットが出品される。

ノリタケと福澤の関わりについては以下を参照。
http://www.noritake.co.jp/about/history.html

グーテンベルク印行『42行聖書』
最古の活字印刷としてあまりに有名なグーテンベルクによる印刷本聖書。世界に48セット現存するうちの1つだという。
なお、福澤がグーテンベルク聖書に出会ったエピソードについては、下記を参照。
http://www.humi.keio.ac.jp/treasures/incunabula/B42-web/b42/lecture/html/00_contents/contents.html

●大熊氏広〈福澤諭吉座像〉
明治25年(1892)制作のブロンズ像で、福澤本人を前にして制作された唯一の彫刻だという。現在は、慶應志木高にあるというのは初めて知った。





未来をひらく福澤諭吉展 2009 東京,福岡,大阪

↑クリックすると「福澤諭吉展」のウェブサイトが見れます

[追記]
実際に見に行けたのは、2009年2月27日だった。
http://d.hatena.ne.jp/hamano/20090227

[追記2]
大阪会場にも出かけたので、2回見ることができた。
http://d.hatena.ne.jp/hamano/20090905