物価迷走―インフレーションとは何か (角川oneテーマ21)
物価迷走 ――インフレーションとは何か (角川oneテーマ21)
- 作者: 神田慶司,原田泰
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/11/10
- メディア: 新書
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インフレーションは一般に物価の上昇のことだが、中国語では「通貨膨張」と訳されているという(p.4)。本書のポイントは金融政策が物価の上昇と下落(インフレとデフレ)において重要であるという点であり、さまざまな歴史的実例をあげて、その点を論証する。
ところで、学生時代に習った「フィリップス曲線」は長期的には成立しないとか(p.153)、16-17世紀の価格革命では、やはり新大陸からの金銀の流入も無視できない(p.201-202)とか、新しい研究動向が面白かった。経済学の基礎をもう一度、きちんと学習しなければという気になる。