独学という道もある

独学という道もある (ちくまプリマー新書)

独学という道もある (ちくまプリマー新書)

大検、通信制大学を経て、東大大学院、東大准教授という、ふつうと違うルートで研究者(経済学者)になった方がライフストーリーを語った本。一番面白かったのは、研究者になるきっかけを与えてくれた「先生(慶應の大山先生と東大の伊藤先生)の一言」について触れた部分。自分の経験に照らしても、こういった経験が実は研究者になる上で大切だという気がした。

ところで、慶應の通信教育について書かれているあたりを読んで、かつてレポートの採点や、スクーリングを担当した時のことを思い出した。受講生の熱心さたるや、全日制の大学とは比べ物にならないほど高く、講義の後には質問の列ができた。そういった環境もまた筆者にはプラスに作用したということだろう。