大名庭園を楽しむ―お江戸歴史探訪
- 作者: 安藤優一郎
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2009/08/07
- メディア: 新書
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以前、勤務していた慶應女子高校は旧会津藩下屋敷跡の一部に建てられている。校舎の一角は庭園になっているが、これは会津藩屋敷を払い下げられた徳川伯爵家庭園の名残りだhttp://www.keio-up.co.jp/mita/r-shiseki/s0806_1.html。もとは会津藩の庭園だったのだろうか。
このような庭園が江戸には、それこそ無数にあったことが本書を読むとよくわかる。大名はふつう、上・中・下の3種類の屋敷を持っており、大きな大名ならば下屋敷は複数所持した。江戸を見た外国人たちも田園都市として、その景観を高く評価している。
本書は、その大名庭園が果たした役割を平易に解説しており、意外な側面なども明らかにされる。こうした庭園の大半は失われたが、今もなお、少なくない数が東京には残っていることに驚かされる。江戸を偲びながら、こうした庭園を訪ねるのも、また一興に違いない。