追悼・黒岩比佐子さん

いつもブログを読んだりして、個人的なコミュニケーションも少しはある。しかし、お会いしたことはないという方が十数人いるだろうか。

急逝された黒岩比佐子さんもそのような方の一人であった。サントリー学芸賞を取られた直後、初めてお名前を知り、ブログを楽しみにしてきた。

「古書の森日記 by Hisako」は、当時としても、あるいは今でも、ブログの概念を打ち破るすばらしい「作品」だと思う。単行書としてまとまったのは喜ばしいが、類書のない貴重なものとして永久に残る業績だろう。

ブログの情報量もすごいが、出版された本の分量にも圧倒される。デビュー以来、わずかな間に10冊の本を書かれたと昨日のユーストリーム・追悼番組で編集者の方が紹介されていたが、本当に大変な仕事量である。これから先、ますます評価が高まるだろう。

黒岩さんは学部は違ったが、大学の同期の方である。そんなご縁で、一度、私のブログへ訪問いただいたことがあり、いつかお会いしてみたいと思う方だった。今となっては、なんとかスケジュールをやりくりして講演会へ行くべきだったと後悔している。

ご冥福を心からお祈りする次第である。