「有名人になる」ということ (ディスカヴァー携書)

本書にはすでにたくさんの書評がついているが、(1)初めて勝間和代さんの本を読んだ、(2)類書がないような話題に引き込まれた、という2点を挙げている人が多い。私もこの2点があてはまる新規の読者であり、ファンはコンテンツを3〜5くらい手に入れると飽きがくるので、新しいファンを獲得するためにもありそうでなかった市場に切り込んでゆくという著者の戦略に、知らず知らずに引き込まれた1人のようである。

その意味で、本書には二重の面白さがあるように思う。1つはいうまでもなく「有名人」になることにどんなメリットとデメリットがあるのかを明らかにするという斬新なコンテンツであり、もう1つは、このようなトピックを広く知ってもらうという著者独自のマーケッティング手法を読みながら体感できるという点である。勝間氏は読者にも「有名人になる」ことを随所で勧めているが、実際に有名人をめざさなくても、本書には様々な分野を切り開くためのヒントが詰め込まれており、きわめてお得感の高い本といえるだろう。