対数グラフ用紙

組合で配付される『私大教連おおさか』14号を帰宅途中の電車で読んでいたら、「2006年問題」という記事が目についた。いうまでもなく、2006年度は新しい指導要領で教育を受けた学生が入学する年だが、歯学部で物理学を教えている筆者は、すでに学生の数に関する感覚がおかしくなっていると指摘する。

たとえば、理系の学生でも電卓で「1−7」という表示を0.0000001ではなく、単なる1と誤読する学生がいるという。指数・対数関数をきちんと学んでいない学生が増えているらしい。

物理学実験では、対数目盛のグラフ用紙を学生に使わせるようだが(これは、文系でも基本の一つだろう)、なんと某大手文具メーカーは「対数グラフ用紙」の生産を中止してしまったという。パソコンの普及で、グラフを手書きすることが少なくなったかららしい。

そのうち、アメリカへ行ったら、対数グラフ用紙をお土産として買ってくるなどということがないことを祈りたい。