会計の時代だ

会計の時代だ―会計と会計士との歴史 (ちくま新書)

会計の時代だ―会計と会計士との歴史 (ちくま新書)

著者によると、ちょっと前まで「会計」とつく本はなかなか売れなかったので、一般向けの本にはわざと「会計」の文字を使わなかったそうだ。ところが、今は「会計」がタイトルにつく本がどんどん売れている。まさに会計の時代なのだ。

本書は会計学を歴史から論じたもの。会計の歴史はイタリアからはじまり、オランダを経て、イギリスで完成するのだという。とすると、これはまさに経済史の話である。経済史の授業でも産業革命の産物ということで、会社法の話をするが、その前の歴史が大事なわけだ。とても面白く、すぐに来年の授業に使えそうなネタを見つけ、得した気分で読了した。

次は日本の会計史の話もぜひ、読んでみたい。江戸時代の帳簿システムがどうやって西洋式の会計システムに移行するのかという話は非常に興味がありながら、まだ勉強したことがないからだ。