父・宮脇俊三への旅

父・宮脇俊三への旅

父・宮脇俊三への旅

私の愛読書は松本清張推理小説藤原正彦のエッセイ、そして宮脇俊三の鉄道紀行で、この3つのジャンルはほぼすべて読んできた。特に松本氏と宮脇氏に関しては、亡くなられてからずっと再読、再々読を続けている。

ところで、宮脇俊三氏の作品には2人の幼い娘さんが出てくるが、その娘さんのひとりが父親に関するエッセイを書かれたことは前から知っていた。昨日、たまたま本屋で見つけ(5冊も並んでいた)、帰りの電車から読み始めて一挙に読了する。

名文家の俊三氏と比べるのは、さすがに酷であろうが、灯子氏の筆致もなかなかである。とくに、初めてのひとり旅で四国へ行ったくだりでは俊三氏が蘇ったような気分になり、うれしかった。

灯子氏は、フランスの郷土料理、菓子の専門家でもあり、旅行家でもあるそうだ。ぜひ、続編を読んでみたい宮脇ファンも少なくないのではないだろうか。