洋行の時代

福澤諭吉の欧米歴訪から森有正まで、著名・無名を問わず日本人の洋行事例をとりあげる。なんでも摂取しようとした第一世代(福澤ら)に対し、その後の世代のたどった道は複雑、かつ屈折したものだった。そして、江藤淳のような戦後世代になると日本と欧米の差がなくなり、洋行はふつうの「海外生活」になったのだという。