書評の御礼
初単著、『近世京都の歴史人口学的研究』(慶應義塾大学出版会)刊行から1年余が過ぎ、そろそろ書評を目にする時期になっている。インターネットで検索したところ最初の書評が9月に出ていた。放送大学の杉森哲也先生が『日本歴史』725号(2008.10)に書かれた書評である。早速、図書館でコピーをとり拝読する。
経済史や人口史の分野で研究していると日本史プロパーの研究者との交流がなかなかなく、このような都市史の第一線で活躍されている方からの書評は、非常にありがたかった。杉森先生には本書を非常に丁寧に読んでいただき、過分なお褒めの言葉まで頂戴したようで、厚く感謝申上げたい。
また、今後の課題として京都の宗門(人別)改帳に関する史料批判の必要性を挙げていただいたが、この点はまさしく不十分な点であった。とくにご指摘いただいた「町屋敷所有」との関係はこの問題を解く鍵であると思われる。法制史的分析とも重ねながら、今後考えていきたいと思う。
なお、杉森先生もこれまでの研究をまとめられた研究書を最近、刊行された。早めに入手してぜひ、拝読したい。
- 作者: 杉森哲也
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2008/08/01
- メディア: 単行本
- クリック: 1回
- この商品を含むブログを見る
さらに、同じく日本史の分野では、八木滋先生(大阪歴史博物館)に『史学雑誌』117編5号(2007年の歴史学界―回顧と展望―)の「近世 三都市社会」の項目で言及いただいた。厚くお礼申上げる次第である。