幕末維新 消された歴史
- 作者: 安藤優一郎
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2009/10/22
- メディア: 単行本
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勝者の側から描かれた歴史では消された部分を加えてみると、結局、鳥羽伏見の戦いあたりまでは、いったい薩長と幕府のどちらが勝つか分からなかったという点が見えてくる。多くの藩が日和見を決め込んだことにも、納得がいく。
本書のもう一つの特徴は、一般向きのものとしては珍しく同時代の第一級史料を多数引用していることである。史料のあとには適切な解説がつけられているので、後からでも原文を読んでみることをおすすめしたい。生の史料を味わうことで歴史の臨場感が増すこと、間違いないだろう。